「タイ移住して後悔している」「もっとよく考えればよかった」——バンコクの日本人コミュニティで、こういう言葉を聞くことがあります。
私は東京とバンコクを40年以上行き来してきた者として、後悔している方の多くに共通するパターンがあることに気づいています。この記事では、タイ移住で後悔した理由のリアルな実例と、後悔しないための事前準備をまとめます。
この記事でわかること:
- タイ移住で後悔したと語る人の実例と共通パターン
- 「想定外だった」という声が多い現実
- 後悔しないための7つのチェックポイント
- 移住前に絶対やっておくべき準備
タイ移住で後悔した理由ランキング【実例あり】
現地の日本人コミュニティで聞いた声と、SNS上の実例を元に、よくある後悔の理由をまとめました。
後悔1位:「お金が全然足りなかった」
圧倒的に多い後悔がこれです。「タイは物価が安い」という古い情報を信じて、資金計画が甘かったパターンです。
2026年のバンコクで日本人が日本と同水準の生活をするには、月30〜40万円は見ておく必要があります。スクンビット周辺のコンドミニアム、日本食スーパー、車かタクシー移動——これだけで月25万円を超えます。
「年金15万円で生活できると思った」「退職金3,000万円あれば10年いけると思った」という見通しが崩れて、3〜5年で帰国するケースが多く見られます。
後悔2位:「ビザの不安がずっと続いた」
ビザの見通しが立たないまま移住した方の後悔も多いです。観光ビザで滞在→ビザラン→入国拒否のリスク、という不安定な生活が続くと精神的に消耗します。
タイ当局は近年、観光ビザを使った長期滞在への監視を強化しています。「いつ出ていかなければならないかわからない」状態では、落ち着いた生活が送れません。
後悔3位:「日本に戻れなくなった(戻りにくくなった)」
タイ移住のために住民票を抜き、日本での住居・口座・保険を整理した後に「やっぱり日本に戻りたい」となっても、簡単には戻れません。
- 住民票を再登録しても、国民健康保険は最低3ヶ月待機期間がある
- 日本のクレジットカードは収入の実績がないと審査が通りにくい
- 賃貸物件の審査が高齢になると厳しくなる
- 年金受給額が変わる場合がある
タイ移住は「一方通行」ではありませんが、想像より帰国のハードルが高い場合があります。
後悔4位:「孤独・友人ゼロになった」
日本では普通にあった「ご近所付き合い・地域のつながり・昔からの友人」が、タイでは一切ありません。日本人コミュニティに馴染めなかった場合、本当に孤立した生活になります。
「タイ人の友人を作ろう」と思っても、言語・文化・価値観の壁は思った以上に高く、深い友人関係を築くには長い時間がかかります。
後悔5位:「健康問題に対処できなかった」
タイ移住後に大きな病気・怪我をして、高額な医療費に直面するケースがあります。日本の健康保険は基本的に海外では使えないため、自己負担になります。
バンコクの私立病院は医療水準が高いですが、入院1泊で数十万円になることも珍しくありません。保険に加入していないと、貯蓄が一瞬で消えることがあります。
海外旅行保険・海外医療保険は移住前に必ず手当てしましょう。特に70歳以上の方は選べる保険が限られるため、日本在住のうちに加入しておく必要があります。
後悔6位:「気候・環境が合わなかった」
タイの気候は年間を通じて暑く、日本人には慣れるまで体に堪えます。特に3〜5月の暑季は気温40度を超え、外出するだけで消耗します。雨季(6〜10月)は洪水リスクもあります。
「旅行で来た時は楽しかったのに、生活すると全然違う」という声は多いです。観光での数日と、生活者としての365日はまったく別物です。
後悔しないための7つのチェックポイント
上記の後悔パターンをふまえて、移住前に必ず確認しておくべきポイントをまとめました。
チェック1:月35万円以上の安定した資金源がある
年金・配当・不動産収入・在宅ワークなど、月35万円以上の収入・資産があることが最低条件です。節約すれば25万円でも生活できますが、急な出費・医療費・旅行費を考えると余裕が必要です。
チェック2:取得できるビザの目処が立っている
50歳以上なら800万円相当の銀行残高でリタイアメントビザ(Non-OA)の取得が可能です。タイ人配偶者がいれば結婚ビザ、収入条件を満たせばLTRビザ。自分がどのビザを取れるか、移住前に確定させておきましょう。
チェック3:医療保険の手当てが完了している
日本在住のうちに長期対応の海外医療保険に加入しておくことが必須です。移住後では保険に加入できなかったり、条件が悪くなる場合があります。
チェック4:海外でも使えるカード・送金手段がある
タイ在住後では日本の住所がないため、日本のクレジットカードが作れません。海外旅行保険付きのエポスカードは、移住前に作っておく必須アイテムのひとつです。
チェック5:1〜3ヶ月の長期滞在を事前に経験した
観光ではなく、生活者として過ごす経験が不可欠です。スーパーで買い物する、病院に行く、ビザ更新の手続きをする、雨季の生活を体験する——これらをやってみてから移住を判断しましょう。
チェック6:日本への「帰れる道」を維持している
住民票の扱い・日本の銀行口座・日本のクレジットカード・日本での拠点——これらを全部解約・廃止してしまうのは危険です。タイ移住は「お試し期間」を設けて、段階的に進めましょう。
チェック7:コミュニティに参加する計画がある
バンコクには日本人コミュニティが複数あります。移住前から現地の日本人グループやオンラインコミュニティに参加して、顔見知りを作っておくと孤独リスクが大幅に下がります。
まとめ:後悔しないタイ移住のために今できること
タイ移住で後悔する最大の原因は「準備不足」と「情報の古さ」です。2026年のタイは、10年前とは別の国と思って計画を立て直しましょう。
- 月35万円の資金源を確認する
- ビザの選択肢を専門家に確認する
- 医療保険を日本在住のうちに加入する
- エポスカードなど海外対応カードを事前に作る
- 1〜3ヶ月の長期滞在でリアルな生活を体感する
上記5つを全て確認してから移住するなら、後悔する可能性は大幅に下がります。まずは保険とカードの確認から始めてみてください。
タイ移住の費用の実態については、バンコク生活費の現実もあわせてご覧ください。